ファッションにおいて、カラーの使い方は非常に重要です。
しかし、多くの男性にとって、『色の合わせ方は難しい…』と感じてしまうことも多いでしょう。
故に、特に男性に多くなりがちなのが『無難だから…』という理由でブラックばっかり買ってしまう現象。
しかし、安心感と引き換えに、全身ブラックコーデは意外と難しく、悪い評判を見かける事が多いのはご存じですか?
勿論、オールブラックでおしゃれに決める人はいますが、ファッション初級者であれば、実は意外に難しいとされているのもブラックでもあります。
特に、男性よりも断然おしゃれ力の高い女性からすると、オールブラックな男性のファッションを良く思わない人も多いというのが事実。
女性を対象としたアンケートでも、オールブラックなコーデは『暗い…』や、夏であれば『暑苦しい…』と、いうマイナスな意見を聞かれることも多いのですね。
何も、ブラックな服がダメなわけではなく、『ブラックを買っていれば間違いないでしょ』と、いう考えを改めて少し色を取り入れる方が圧倒的におしゃれ見えし易いという事ですね。
そこで、今回はメンズが取り入れたいカラーコーディネートの基本について、詳しく解説します。
おさえておくべきカラーコーディネートの基本
ファッションにおいて、色選びは印象を左右する重要な要素です。
つまり、色の組み合わせ一つで『おしゃれ』『ダサい』という雰囲気を分ける大きな分かれ道になると言っても過言ではありません。
しかし、多くの男性にとって、『色を上手に組み合わせることは難しい』と感じてしまうことも多く、ブラックを選びがちになる。
だからこそ色の選び方を間違えなければ、グッとおしゃれ度が増す要因にもなります。
一方で、色が喧嘩するという言葉もあるように、ただ単に明るい色を取り入れれば良いというわけでもないのがファッションの難しさ。
そこで今回は、カラーコーディネートの基本について解説し、あなたをファッションセンスアップへと導きます。
一言で『色』と言っても、少しの違いで印象が変わる『色の基本』を押さえましょう。
この要素を組み合わせることで、様々な印象を作り出すことができます。
おさえておきたい基本となるのは『色の三属性』
まず、色の三属性について理解しておきましょう。
初級者が陥りがちな間違いが、TシャツはTシャツ、シャツはシャツ、ボトムスはボトムスというように買い物をする時に服を単体で選んでしまう。
しかし、ファッションにおいて重要なのがアイテムを組み合わせるという概念でもあります。
要は、単品ではなくアイテム毎に違う色を組み合わせなければならないファッションにおいて、覚えておかなければならない色の持つ3つの性質が三属性です。
ここをおさえておくことで、色の組み合わせの基本を知る事が出来ます。
色そのものを表す『色相』
赤、オレンジ、黄、緑、青、紫など、色の種類を表します。
色と言えば一番言葉にし易いのがこの色相で、多少の色の雰囲気は違えど大まかに『色』を表現する観点ですね。
赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の順に色相の変化をグラデーションに環に表したものを『色相環』と言います。
後に詳しく記載しますが、色相環の横並びになっている『馴染み易い類似色』と真反対側にある『引き立てる補色』を意識して取り入れる事でおしゃれな色使いが実現します。
ここでは、まず色相環という概念を頭に入れておきましょう。
色の明るさを表す『明度』
色の明るさを表す指標が『明度』です。
明度が高い程白に近く明るく、明度が低い程黒に近いほど黒に近づき暗くなります。
要は、光を当てすぎると白飛びという言葉もあるように白っぽく見えて、光をあてなければ黒っぽく見えるという見え方と同じ原理ですね。
単純に明るい色を取り入れる程、淡く優しい印象を与えますし、暗い色を取り入れる程シャープで落ち着いた印象を与えます。
例えば、赤の明度を下げて低くするとボルドーのような暗い色なりますし、明度を上げて高くするとピンクの様に明るい色になりますね。
色の鮮やかさを表す『彩度』
色の鮮やかさを表す指標が『彩度』です。
彩度が高い程はっきりとした濃い色になり鮮やかで派手な色使いになり、彩度が低い程薄くぼやけた色になります。
明度が表す明るく、暗くという概念ではなく、薄く濃くというような色の変化を表します。
明度が高くなるほど派手で鮮やか快活な印象になり、明度が低くなるほど落ちついた穏やかで渋い印象になります。
色相や彩度という概念がなく明度のみで色を表す『無彩色』
因みに、色相環に色が含まれている赤、青、黄、緑、紫に関しては彩度という概念はありますが、無彩色と呼ばれる黒、白、灰には彩度という概念はありません。
無彩色とはその名の通り『彩が無い色』です。
明るさの指標となる『明度』のみで白⇒灰⇒黒に変化するのが無彩色の特徴ですね。
要は、色相環上になく、比較的色の組み合わせを気にしなくてよい性質を持っているのが、無彩色の使い易い所以でもあります。
コーディネートで着目したい『トーン』という概念を取り入れる
大前提として、彩度と明度を組み合わせた色の調子の事を『トーン』と言います。
ファッション初級者程トーンを理解しておけば色の組み合わせで大きな間違いをする事はないと言っても過言ではないテクニックの一つですね。
ワントーンコーデを意識したおしゃれな色使い
特に、初級者に取り入れ易くおしゃれ見えする、最近よく聞くようになったキーワードである『ワントーンコーデ』に関して解説しておきます。
簡単に言うと、『ワントーンコーデ』とは、全身を同じような色使いのアイテムで統一する事を指します。
要は、見た目に近い色の『トーン』を変えた色の組み合わせで全身を揃える事が『ワントーンコーデ』ですね。
とにかく見た目に近い色合わせをするというだけなので、視覚的わかり易く統一感もでるのでおしゃれ色使いとして取り入れ易いのが特徴です。
季節感を意識した『トーン』の使い方
ファッションで言うと、季節によって推奨される『トーン』が変化されるのがおしゃれな人のテクニックですね。
季節感という言葉をよく聞く人も多いでしょう。
要は、季節に合わせた色の服を意識する事が、ファッションという外見を印象付ける文化には必要であるというのが極論です。
例えば、真夏の暑い日差しの日に、暗い色を用いると季節感がないように印象づけられます。
故に、夏であれば活発な印象を与える濃い色を取り入れると、季節感を取り入れていると言えるでしょう。
付け加えれば、春の柔らかい日差しに取り入れる色として、淡いピンクや淡いブルーならしっくりくる反面、秋っぽさを感じさせる褪せたカーキやブラウンを大きい面積で積極的に取り入れるのは避けた方が良いと言えます。
一方で、ファッションとは先取りをしてなんぼの世界なので、季節の中腹から後半にかけては次の季節を取り入れる事がおしゃれとされる傾向があるのもファッションの難しさ。
季節によって変化する色の使い方に関して、詳しくはコチラの記事で説明していますので併せてご覧ください。
『今日の気温の服装の目安』大人メンズの季節感を間違えないおしゃれの選び方
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色の組み合わせで印象を変える『配色』の捉え方を理解する
次に、服毎に色が違うので、必ずしも一色でコーディネートするわけではない事を念頭において色の組み合わせ方である『配色』について解説します。
前述した『ワントーンコーデ』であれば、同系色のトーンを変化させた着こなしにするので比較的理解はし易いでしょう。
一方で、ワントーンに揃えるだけがファッションでもないので、2色以上混ざってくる事を想定した色の合わせ方に関して少し深ぼっておきましょう。
ここで注目するキーワードは
決して単品では成り立たない服の組み合わせで印象が変化する色の組み合わせは、ファッションにとって重要な概念ですね。
比較的わかり易く取り入れたいのが馴染み易い『類似色』
上記にも登場しましたが、ここで詳しく説明しておくと『類似色』とは馴染みの良い色の事です。
色相環の隣り合う色を組み合わせる事で、違和感が生じづらく馴染み易いのが特徴ですね。
効果としては落ち着いた印象を与えやすく、初心者でも取り入れやすい配色方法です。
上記でも記載しましたが最近では、類似色のトーンの変化を意識した色使いでコーディネートを組む事で、おしゃれな統一感をだす『ワントーンコーデ』のテクニックも主流になっていますね。
差し色に活用したいアクセントとして使う『補色』
色相環上で反対の位置にある色の事を『補色』と言います。
中には『隣り合う類似色が馴染むのなら、対局に位置する補色は使ってはいけないのでは?』と思う人もいますよね。
馴染まないからこそ、鮮やかで刺激的な印象を与えることができ、コーディネートのアクセントになるという考え方をするのが補色の役割ですね。
つまり、お互いに打ち消す事なく強調し合う関係性にあります。
一方で、馴染みにくい色使いである事は間違いないので、見る人によっては違和感を覚えたりチグハグな印象も与える場合もあるので、初級者であれば類似色でコーディネートを組む方が失敗は少ないですね。
コーディネートにおける色占める割合と活用したいテクニック
全身のコーディネートを100と考えた時に、占める色の割合が大きさで印象を左右されます。
つまり、基本的には初級者程、どんな人にも扱いやすい落ち着いた色で占める『ベースカラー』と、ベースカラーに合わせる2色目の『アソートカラー』に、ちょっと取り入れたい『アクセントカラー』をうまく配分する事で失敗を少なくする事が出来ますね。
反対に、上級者であればアクセントカラーに使うような赤や黄色等を全面に使い、落ち着きのあるベーシックなカラーをポイントとしてうまく使うような人もいます。
では、初級者が取り入れるべき色の配分を深ぼっていきましょう。
簡単に言えば、『主役』と『準主役』を明確にして、ちょっと注目させたい『一癖あるちょい役』で構成するのが最適解とも言えますね。
大きな面積を占める『ベースカラー』にはベーシックな色を選ぶ
全体に占める面積の大きい色ほど、印象が強くなります。
面積が大きくなるのが『ベースカラー』なので、初級者程落ち着いた色を選ぶのがおすすめです。
色の面積比を意識することで、メリハリのあるコーディネートを作ることができます。
因みに、モノクロコーデのようにブラックとホワイトを大体半々にするような色使いも一つの手法ですね。
2色目に選ぶバランスをとる『アソートカラー』はベースカラーとの類似色
全体的な見える範囲が、60%~80%を占めるベースカラーに対して20%~40%程度の割合で見せるのが『アソートカラー』です。
上記に示したように、ベースカラーに対して基本的には隣り合う馴染み易い色である『類似色』や、落ち着きのある無彩色を意識すれば失敗しづらいですね。
同色のトーンを変えた見た目に似たような色を選ぶのも〇。
少しメリハリを利かせたければ対極にある『補色』をアソートカラーにして『アクセントカラー『は、馴染みの良い落ち着いた色を採用するのも良いですね。
小さい面積の差し色として『アクセントカラー』をうまく取り入れる
『アクセントカラー』とは全体の10%程の小面積で、コーディネートにメリハリをつける役割を果たします。
つまり、アクセントカラーは、小面積で使うことで、コーディネートにメリハリをつけるテクニック。
特にメンズで言えば、一番気を遣いたいのがソックスやバッグ、おしゃれな人であれば首元のスカーフや帽子等小物で取り入れるのがおすすめです。
首元や裾からインナーをちょい見せしてアクセントカラーとして魅せるのも有効な手段。
ベースカラーと対極の『補色』関係にある色をアクセントカラーとして選ぶと、メリハリを作りつつもまとまりのある印象になります。
中、上級者になれば、アクセントカラーを上手に使うことで、ワンランク上のコーディネートに仕上げることができます。
基本の色の知識をおさえた上で確認したい『カラーコーディネート』の考え方
ここまでで基本を押さえたので、実際にコーディネートを作る際に気を付けたいポイントを深ぼっていきましょう。
コーディネートの考え方としては、いかにピースをはめていくかと言う事と同じで、全体的なイメージを先に思い浮かべてハマるピースを合わせていくとコーディネートが完成します。
面積を占める大きなアイテムをメインとして順序だてて組み上げていく
服を決める時に必要なのは、まずメインとなるアイテムを決定する事。
従って、例え『新しく買った靴を使いたい…』や、『インナーにはこのTシャツを着たい…』等、その時に着たい服はあろうとも初級者が間違えないコーディネートの手順としては一番大きく見えるアイテムを先に決定してしまう事です。
要は、一番上に着るアウター的な役割を果たすトップスか、下半身の大部分を占めるボトムスが一番面積を占める割合が大きくなります。
例えば、誰もが間違いなく一着は持っているだろうブラックのアウターをメインに考えると、合わせるボトムスは同色のブラックか、トーンを少し変えたグレーや同系色に見えるネイビーを合わせると違和感がなくハマり易い。
インナーにボトムスと同系色のトーンを変えたグレー等の中間色を持ってきて、靴下やバッグ等で軽く目を引くレッドやグリーン等のアクセントカラーを取り入れるとコーディネートの完成ですね。
コーディネートの色は3色までが基本
続いて、コーディネートの色数は3色までで抑えるのが基本とされています。
ベーシックなカラーでもごちゃついて見えるのに、原色系の赤、青、緑、黄色等の派手な色使いで3色を超えると目も当てられないコーディネートになります。
特に、原色系の派手な色を多色使いする場合には2色までに抑えて、3色目は落ち着いたホワイトやブラックにグレー等の無彩色を取り入れるのが良いですね。
つまり、濃いブラック系の色にブラウンとホワイトを差し込む程度ならセーフ。
濃いブラックに薄いグレー、加えてブラウンにホワイトと言うように色を重ねるとごちゃつきますね。
1アイテム多色使いには気を付ける
特に注意が必要なのが、一つのアイテムに色々な色が入っている服。
例えば、ブラックとレッド、ホワイトがパネル切り替えになっているアウターでは、その一着で3色使っているので、その他のアイテムをその3色と同じ色でピックする必要が出てきます。
ファッション用語では『色を拾う』というテクニックですが、全体的な色使いを3色以内にまとめて、各アイテム毎に散りばめられていると色使いがうまく感じられます。
ファッション初級者程、パッと目を引きやすい派手なアイテムを選びがちになるので注意して下さい。
初級者程一色見えするトーンを揃える
続いて、おしゃれに見られやすく比較的分かり易いテクニックが上述した『ワントーンコーデ』のようにトーンを揃えてしまう事です。
そこに、『2色目としてブラックのトーンを変えたグレーやホワイトを差し込む』や、『2色目としてベージュのトーンを変えたブラウンや類似色となるイエローを指す』という考え方であればわかり易いです。
例えば
・ブラックのアウターに濃いグレーのインナー、合わせるボトムスにはブラック系を持ってきて、靴もブラックにする。
・濃いブラウンのアウターにベージュのシャツ、合わせるボトムスにはブラウン系をもってきて。靴もブラウンを採用。
と、いった感じですね。
ワントーンコーデのように『一色』にこだわらなくてもよいので、難しく考えずに同じような色の服でまとめてしまうのが分かりやすいですね。
初級者ほどブラック一色ではなく『ブラックを上手に使う事』を意識する
色々と色の説明をしてきましたが、やっぱり男性にとって安心感があるのがブラックでもあります。
実際に、基本的にはブラックを選んでおけば間違えはないでしょう。
しかし、だからこそ『ブラック一色』は避けなければならないというのが結論。
要は、ブラック中心のコーディネートに、同色でトーンを変えたグレーや、メリハリをつけるホワイトを少し混ぜるだけでもおしゃれに差別化出来ます。
そこに、アクセントカラーとして赤や青、黄色等の小さい面積の差し色を入れるだけでもグッとおしゃれな着こなしになります。
要は、あくまでもブラックを上手に使って違う色を取り入れて3色以内におさえれば良いですね。
おさえておきたいメンズにおすすめの基本カラーと印象
では、ここまでの基本とテクニックを抑えた所で、メンズが取り入れ易い基本カラーと与える印象を確認しておきましょう。
基本的には、ファッションとは人にどう見られたいかを基本に考え文化なので、会う人や行く場所によって自分を表現する色使いを意識すると良いですね。
大きな面積で2色を抑える基本的なカラーコーディネート例
続いて、メンズに使い易い色の組み合わせ例と印象も頭に入れておくと基本のコーディネートとして十分です。
大きく見せる1色目と、次に補助する2色目の組み合わせを考えて、最終的にアクセントカラーは足す足さないかを決定すれば良いですね。
まとめ:色使いで差が付くメンズファッションの基本
と、いう事でまとめると
最後まで読んでいただきありありがとうございます。
『メンズファッションにおけるカラーコーディネート基本』を参考にしていただけると幸いです。
日々の生活に落とし込んで少しでもあなたのファッションライフのきっかけになれる事を切に願っています。
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