ダウンって暖かいけどボリュームがあって着ぶくれしないですか?ダウンと中綿って何がちがいますか?
お客様のよくある声です。着ぶくれは着こなしと形の選び方で解消できます。ダウンは天然の水鳥から採取する素材で中綿は化学物質で作られた繊維です。
ダウンジャケットとは本来釣りや登山等のアウトドアシーンや寒冷地での作業者の防寒着として開発された製品。
アウトドアやワークファッションから高い防寒性と実用性が認知されタウンユースファッションへと変遷をとげた。
『ダウンジャケット』は保温性と汗の放出に優れている反面ボリュームが出るアイテムになる。
しかし、着こなしとデザインの選び方でボリュームを軽減しお洒落に着こなすことが出来る。
ポイント
- 『ダウンジャケット』⇒水鳥から採取した天然の素材(ダウン・フェザー)を詰めたアウター。
- 『中綿ジャケット』⇒天然素材の代わりに化学繊維で作られた素材をダウンの代わりの詰めたアウター。
服の形状から『中綿ジャケット』も『ダウンジャケット』と混同する場合もあるが全くの別物である。
近年化学の発展と動物保護の観点から『中綿』にも注目が集まり一概に『ダウンが良い』、『中綿が悪い』というわけではない。
ダウンジャケットの始め方
- ダウンジャケットは防寒性に優れたお洒落なファッションアイテム。
- ダウンジャケット選びは『サイズ感』、『デザイン』、『素材』と『詰め物』で複合的に決まる。
- ダウンジャケットと中綿ジャケットの違いを知る。
- ダウンジャケットの種類と形を知る。
- ダウンジャケット選びは自分の系統で決める。
- 自分にあったイメージを育てる。
- ダウンジャケット選びの着こなしとイメージを育てる。
ダウンジャケットにも勿論系統はあり、『サイズ感』、『デザイン』、『素材』でカジュアルに合わせる物からキレイ目に合わせる物まで様々です。
間違った選び方をしてしまうと『着ぶくれ』た『ダサい格好』になってしまいます。
『どことなくお洒落』に必要なのは自分に馴染む格好をすることです。
自分に馴染む系統を決めてイメージを育てましょう。
そんなダウンジャケットに関しての知識をアパレル経験10年以上の『ヒトトキ』が解説します。
自分に馴染む系統の決め方はこちら☟
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【メンズファッション】着ぶくれしない『ダウンジャケット』の選び方
ダウンジャケットは着ぶくれる物として敬遠されるお客様が多いですよね。
気をつけなければいけないことは自分の身体、系統とダウンジャケットの形があっているかです。
間違った選び方をすると着ぶくれしてメリハリのないスタイルに見えてしまいます。
ポイント
- 適正な肩幅か
- 適正な袖の長さか
- 適正な丈の長さか
- 自分の系統に合わせたデザインか
- 合わせる服を想定しているか
自分に馴染む系統によって選び方が変化します。
選ぶポイント
- サーフラグジュアリーはカジュアルだけどリラックス感のある男らしいイメージ。
- モード&トラッドは独特な雰囲気のある中性的でキレイなイメージ。
- アメカジクラシックはカジュアルだけど上品な大人っぽいイメージ。
- キレイ目カジュアルはスマートで爽やかな大人のイメージ。
【メンズファッション】適正なダウンジャケットの肩幅の位置
服の基本はまずは肩幅を合わせることが第一歩ですよね
自分の肩幅とダウンジャケットのボディと腕の継ぎ目の幅で印象は大きく変化します。
一般的には自分の肩の端がダウンジャケットのボディと袖の継ぎ目が丁度同じくらいの位置にくるのが適正とされます。
しかし、自分の系統に合うかどうかで大きさを選びましょう。
肩の幅と継ぎ目の位置関係
- 継ぎ目が肩幅の内側に来るほどワイルドで男らしく外側に行くほどリラックス感がでて可愛らしいイメージになる。
- 継ぎ目と肩幅の位置が適正な程上品で大人っぽいイメージになる。
明らかに内側に入りすぎているサイズ感は窮屈なので禁止。
ポイント
- 『継ぎ目が少し内側』⇒格好良いイメージにおすすめ。
- 『継ぎ目が肩幅と同じ』⇒上品で大人なイメージにおすすめ。
- 『継ぎ目が少し外側』⇒リラックス感、余裕のあるイメージにおすすめ。
- 『継ぎ目が極端に外側』⇒独特なイメージにおすすめ。
各系統と肩幅の位置関係の相性はこちら☟
サーフ ラグジュアリー | モード& トラッド | アメカジ クラシック | キレイ目 カジュアル | |
継ぎ目が 少し内側 | 〇 | × | × | 〇 |
継ぎ目が 同位置 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
継ぎ目が 少し外側 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
継ぎ目が 極端に外側 | × | 〇 | × | × |
【メンズファッション】適正なダウンジャケットの袖の長さ
手にかかる長さでイメージが大きく変化します。
一般的には手首が丁度隠れるくらいの位置にくるのが適正とされます。
しかし、自分の系統に合うかどうかで大きさを選びましょう。
袖先と手のかかり具合の位置関係
- 手の甲の露出が多い程男らしく、少ない程ほど可愛らしいイメージになる。
- 手首が丁度隠れるくらいで手の甲にかからないぐらいの位置が上品で大人っぽいイメージになる。
ポイント
- 『手首が見えるくらい短い』⇒格好良いイメージにおすすめ。
- 『手首が丁度隠れるくらい』⇒上品で大人なイメージにおすすめ。
- 『手の甲に袖がかぶるくらい』⇒リラックス感、余裕のあるイメージにおすすめ。
- 『手の甲が袖で隠れるくらい』⇒独特なイメージにおすすめ。
各系統と袖の長さの相性はこちら☟
サーフ ラグジュアリー | モード& トラッド | アメカジ クラシック | キレイ目 カジュアル | |
手首が見えるくらい短い | 〇 | × | × | 〇 |
手首が丁度隠れるくらい | 〇 | × | 〇 | 〇 |
手の甲に袖がかぶるくらい | × | 〇 | 〇 | × |
手の甲が袖で隠れるくらい | × | 〇 | × | × |
【メンズファッション】適正なダウンジャケットの丈の長さ
丈の長さで印象は大きく変化します。
一般的には丈の長さはお尻に少しかかるぐらいが良い。
自分の系統に合うかどうかで丈の長さを選びましょう。
丈の長さ
- お尻に少しかかるくらいの長さは上品で格好良いスタイルになる。
- 膝くらいの長さは上品でキレイ目なイメージになる。
ポイント
- 『ベルトラインが少し隠れるくらい』⇒格好良いイメージにおすすめ。
- 『お尻に少しかかるくらい』⇒リラックス感、余裕のあるイメージにおすすめ。
- 『お尻が隠れるくらいのミドル』⇒上品で大人なイメージにおすすめ。
- 『太ももの中盤より長いロング』⇒キレイ目で上品なイメージにおすすめ。
各系統と丈の長さの相性はこちら☟
サーフ ラグジュアリー | モード& トラッド | アメカジ クラシック | キレイ目 カジュアル | |
ベルトが 見える | 〇 | × | × | × |
ベルトが 少し隠れる | 〇 | × | 〇 | 〇 |
ミドル | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ロング | × | 〇 | × | 〇 |
【メンズファッション】ダウンジャケットのデザインと選び方
『ダウンジャケット』のデザインの選び方で印象は大きく変化します。
『ダウンジャケット』って形は色々あります。
ダウンジャケットとは天然素材で作られた防寒性、汗の蒸発機能に富んだアウター。
ポイント
- 前をZIPでとめるタイプはカジュアルな印象、ボタンで留めるタイプは上品な印象
- フードが有るタイプは可愛らしいカジュアルな印象、フードがないタイプは格好良い上品な印象
- ボリュームがあるタイプカジュアルな印象、ボリュームがないタイプは上品な印象
等、様々な形が有ります。
【メンズファッション】ダウンジャケットをフードの有無で選ぶ
フードは視線の集まる顔付近のデザインなので印象を大きく左右します。
フード有りの特徴
- 顔回りにボリュームが出て小顔効果がある
- 可愛らしくカジュアルな印象を与える
フード無しの特徴
- 顔回りがすっきりしてスタイリッシュになる。
- 男らしい上品な印象を与える
フードの種類には『後付け』と『一体型』の2つがある。
『後付け』とはジャケットの形がベースにありフードを付け加えられたデザインの物で男っぽくカジュアルになる。
取り外しができる物や縫い付けられている物もあるが取り外すことを想定する場合は取り付けのZIPやボタンを隠せるタイプのほうがスタイリッシュに見える。
『一体型』とはジャケットの形にフードが備え付けらているデザインの物で可愛らしくカジュアルになる。
ポイント
- 『フード無し』⇒より男らしい上品なスタイルにおすすめ。
- 『後付けフード有り』⇒小顔効果のあるカジュアルで男らしいスタイルにおすすめ。
- 『一体型フード有り』⇒可愛らしいカジュアルスタイルにおすすめ。
【メンズファッション】ダウンジャケットを形で選ぶ
ダウンジャケットはカジュアルでボリュームが出るブルゾンタイプが印象的ですよね。
ダウンジャケットはカジュアルな物だけでなくキレイ目で上品に着こなせる形もあります。
【メンズファッション】カジュアルで格好良い『ブルゾン』タイプ
ブルゾンとは着丈の短いZIPアップのアウター。
前縦が首を覆う位置までくるスタンドZIPと首元がすっきり見えるノーカラー等様々な形でデザインされるがカジュアルで格好い着こなし。
一般的に想像できるナイロンにもこもことキルティング加工された横畝があるジャケット。
横畝の区切りが広く少ない方がカジュアルで、区切りが狭く多い方がキレイ目な印象を与える。
格好良いスタイルから上品なスタイルまでカジュアルにダウンジャケットを着たい人が選ぶ。
【メンズファッション】機能性抜群でアクティブな『マウンテンパーカー』タイプ
元々登山用に作られたフード付きのアウター。
雨風を防ぐアウター正面合わせの比翼や止水ZIP(雨が染みないZIP)等の機能的なデザインが特徴。
お尻が隠れるくらいの丈の物が多く耐久性にも強い機能素材が使われることが多い。
格好良いスタイルから無骨なスタイルまで無骨でワイルドな着こなしがしたい人が選ぶ。
【メンズファッション】上品で格好良い『ワーク』タイプ
寒冷地の作業着として作られたアウター。
お尻がすっぽり隠れるくらいの長さの物が多く、一般的な横畝キルティング加工のダウンジャケットと違い、畝無しの耐久性のある素材が使われることが多く、ボリュームが軽減され上品な着こなしに合う。
格好良いスタイルからキレイ目なスタイルまで上品でキレイ目なダウンを着たい人が選ぶ。
【メンズファッション】上品でクラシックな『キルティング』タイプ
通常の横畝のキルティング加工とは違い四角形に細かく区切られた表面のステッチが特徴。
一般的なダウンと違い細かく区切られダウン特有のボリュームの軽減されたアウター。
スーツの上から着られることも多い上品な着こなしに合う。
無骨で男らしいスタイルからキレイ目のスタイルまで上品な英国スタイルを取り入れたい人が選ぶ。
※商品例はダウンではなく中綿。
【メンズファッション】キレイ目で上品な『コート』タイプ
太ももの中間から膝丈くらいの長さが特徴。
横畝のキルティング加工幅は狭いことが多くキレイ目で上品なアウター。
スーツの上から着られることもできる上品でキレイな着こなしに合う。
スーツスタイルやキレイ目なスタイルが上品で温かいアウターを着たい人が選ぶ。
【メンズファッション】上品で使い易い『インナーダウン』タイプ
元々は登山用に開発されたアウターのインナーに着れるダウン。
インナーで着れる程の薄い素材が特徴。
ジャケットのインナーやナイロンアウターのインナーとして重宝される。
無骨で格好良いスタイルからキレイ目のジャケットスタイルまで上品に防寒性を高めたい人が選ぶ。
【メンズファッション】ダウンジャケットを素材で選ぶ。
ダウンジャケットというとナイロンのテカりの有る素材を想像する人が多いと思うが素材によって印象が大きく変化する。
【メンズファッション】カジュアルで格好良い『ナイロン』
一般的に想像できるテカリのあるナイロン生地。
カジュアルな印象と共にラグジュアリーのある格好良い雰囲気を与える。
格好良い爽やかなスタイルがカジュアルでラグジュアリーな格好をしたい人が選ぶ。
【メンズファッション】カジュアルでキレイ目な『マットナイロン』
一般のナイロンよりも高密度で織られたナイロン。
テカりの抑えられたマットな質感は丈夫でキレイ目な印象を与える。
格好良い爽やかなスタイルからキレイ目のスタイルまでカジュアルで上品な格好がしたい人が選ぶ。
【メンズファッション】カジュアルで上品な『ポリエステル×コットン』
耐久性が高く撥水に富んだポリエステルとコットンの混紡生地。
ナイロンと違い、艶のあるコットン見えする上品で男らしい印象を与える。
格好良い爽やかなスタイルからキレイ目のスタイルまで男らしく上品な格好をしたい人が選ぶ。
【メンズファッション】上品でクラシックな『ウール』
ウールで織られたクラシックな素材。
起毛したウールは上品でクラシックな印象を与える。
無骨で男らしいスタイルからキレイ目スタイルまで上品さの中にクラシックを感じさせる格好がしたい人が選ぶ。
【メンズファッション】ダウンジャケットを『詰め物』で選ぶ
ダウンジャケットといえどもダウン100%のものはほぼないです。
品質表示を見るとダウン○○%、フェザー○○%という表記で判断基準の一つとしてみる。
ダウンの比率が高い方が保温性を高いとされるが=価格の高さというわけではなく品質や種類で左右される。
ダウンジャケットは基本的にダウン(水鳥の胸の羽毛)とフェザー(水鳥の羽根)を混ぜて生産される。
羽毛の作る空間に空気を含むことによって保温する断熱層が作られる。
軽く柔らかいダウンにボリュームをつける為にフェザーを混ぜる。
ダウン100%になると柔らかくボリュームがでないのでフェザーを混ぜるのが一般的。
ダウンの種類
- 『グースダウン』⇒ガチョウの胸の羽毛。寿命が永く羽毛が強く長くなる。
- 『ダックダウン』⇒アヒルの胸の羽毛。寿命が短く羽毛が短め
一般的にグースダウンの方がクオリティが高いと言われている。
採取方法
- 『マシーンプラッキング』⇒食用に使われた水鳥の羽毛を機械を使って採取する
- 『ハンドプラッキング』⇒食用に使われた水鳥の羽毛を手作業で採取する
- 『ライブハンドプラッキング』⇒生きたままの水鳥の羽毛を手作業で採取する
一般的にマシーン⇒ハンド⇒ライブハンドの順でダウンが痛まずに高価になる。
動物愛護の問題でライブハンドプラッキングは禁止する企業が多くなっている。
【メンズファッション】機能性に特化した『中綿』
中綿ジャケットはダウンジャケットに劣るわけではない。
『中綿』とはポリエステル等の化学繊維とキュプラ等の植物繊維を混ぜて人工的に作られた綿。
一般的にはダウンと中綿を比べるとダウンの方が軽く暖かいとされている。
しかし、動物愛護と化学の発展と共に中綿も進化しダウンより暖かい機能的な中綿が誕生している。
多くの高級アパレルブランドやスポーツブランドも新素材の中綿を採用している。
ポイント
- 『ダウン』⇒保温性、吸湿性が高く軽いが水に弱くコストが高く独特な臭いがする。
- 『中綿』⇒保温性は高いがダウンには劣る、ボリュームを保つたに重くなるがコストは安く臭いはしない。
中綿の場合下げ札(バーコードと一緒につけられる生地特徴のタグ)に注目。機能的な素材を使われているものはダウンよりも暖かく機能的な物がある。
【メンズファッション】断熱性が高く湿気を逃がす中綿『シンサレート』
マイクロファイバーのように細い繊維群でできている化学繊維。
細い繊維が組み合ってダウンのように多くの空気を含む為、従来のポリエステルの中綿よりも保温性、断熱性に優れている。
ダウンよりも暖かくて軽く扱いやすいかさばらない中綿。
【メンズファッション】保温性、撥水性が高く湿気も逃す中綿『プリマロフト』
様々な太さのマイクロファイバーを組み合わせることで独創的な疑似羽毛構造を産み出した化学繊維。
ダウンに似た構造がたっぷりと空気を含み保温性を発揮する。
ダウンよりも暖かくて軽く扱いやすいかさばらない中綿。
【メンズファッション】ダウンジャケットには『Yラインシルエット』
ボリュームの出るアウターに対してボトムスは細身合わせが格好良く決まる。
ボリュームのでる上半身にワイドやストレートのボリュームが出るボトムス合わせはバランスが悪い。
ダウンがやぼったく見える理由の一つとしてはボトムスの選び方にある。
テーパードかスキニーを選び『Yラインシルエット』を作ることが出来れば上品なダウンジャケットの着こなしが出来る。
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まとめ:アイテム選びは自分に馴染む物を選ぶ
と、いうわけでまとめると
まとめ
- ダウンジャケットは防寒性に優れたお洒落なファッションアイテム。
- ダウンジャケット選びは『サイズ感』、『デザイン』、『素材』と『詰め物』で複合的に決まる。
- ダウンジャケットと中綿ジャケットの違いを知る。
- ダウンジャケットの種類と形を知る。
- ダウンジャケット選びは自分の系統で決める。
- 自分にあったイメージを育てる。
- ダウンジャケット選びの着こなしとイメージを育てる。
自分に馴染む1着を選びましょう。